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               築地市場や魚と流通に関する話題

吉田くんのアラスカ出張報告
平成12年8月25日

 今回は当社の鮭鱒担当の若手、吉田裕幸社員のアラスカ出張レポートです。
当社では海外の水産物の扱いが多い関係で、社員の海外出張もアラスカ、カナダ、ヨーロッパ、中国、インドネシアなど頻繁にあります。
 吉田は北寄道奥尻島出身(数年前の津波で彼の実家も全壊しました。)若手の鮭鱒担当の社員で、海外出張は実はこれが初めての経験です。彼の初々しい出張報告です。


出張報告書

北田本店 吉田裕幸

期間 :平成12年7月30日〜8月6日

出張先:アラスカ・サウスイースタン

同伴者:大手スーパーSのバイヤーA氏、某商社 Y

目的 :サウスイースタンの釣銀鮭の水揚げ状況、及びアラスカいくらの生産状況。

7/31 コヂャック…A社・B社訪問

  漁期的には終盤に近く本日現在225万尾で最終350万尾を予想している。昨年470万尾として前年比75%、但し多獲れがなかった分品質は 昨年よりも良い。

クックインレットの方は現在130万尾、最終150万尾の予想。昨年300万尾で前年比50%と少なくこれには原因がありコヂャックの漁船が途中で漁獲しているとの情報も在るそうです。

8/1 バルディーズ…S社・P

イクラが中心の工場でマスイクラ・さけイクラを製造し両方ともチルドで日本に輸出されている。IY向けである。イクラの原料は12級を使い3級は生冷にし味付け筋子の原料にするとの事である。

ピーパン…マスイクラ250t,シーホーク…200t・サケイクラ20tを予想している。

8/2 ヤクタット…K社訪問

ここは外洋の為寄生虫が少ないとの事。Sスーパーは今期9月よりの鮭コーナーは天然物にこだわる為、この地域の釣り銀鮭を辛口に加工する予定。

商社  ⇒ 北田 ⇒ S社デリバリー

生産予想トロール約500t、ネット約100tの漁獲を見込んでいる。

全体に大型で昨年よりも1ポンド大き目である。獲ったばかりの鮭を採割し腹を上にし並べて氷ずめで一晩置く事によって血合いをきれいに取り除く事ができるとの事である。

8/3 ジュノー

サウスイースタンではギンダラ漁が主力である。タク・アイスクルと言ったメーカーが良品とされている。約2万tを生産し殆どを日本向けである。

福島M水産約2000t、M商社約1500〜2000t等々。

8/4 シトカ…M商社系工場S

ここの地域でトロール銀の70%を生産している。S社はサウスのトロールギンの約50%を生産し半分以上を生協向けに輸出している。今年の生産予想約1500t。2/44/6は日本向け、6/9は薫製用としてヨーロッパに輸出している。昨年約400t、今年は800tをヨーロッパ向けに予定している。ここの生産量が多く、動向が気になるらしく、色々と日本の市況情報を集めているようでした。

Mの方は日本本社より情報が入る為、さほどピリピリはしていませんでした。昨年の80%ぐらいの漁獲の為、浜値も日本サイドが考えているようには安くありませんでした。イクラの方は約60tを生産したとの事。

8/5 ケチカン…E社、N

 イクラ100t 親は殆ど缶詰向け。E社チャムのガラはヨーロッパへフィーレにして輸出している模様。

今回数社の工場を見てきましたが、年々筋子のペールよりも単価のとれるイクラに力をいれてきているようです。現地の出来上がりのイクラを食べてみましたが、鮮度が良く皮も残らない卵で道産のイクラに近いものが出来ていると思います。後は冷凍する事によって解凍後ドリップが出ないか等、色々と問題があると思いますが、ゼフロンパック・窒素凍結をする事によってよりよい製品が出来ると思います。

トロールギンについては漁獲漁が少ない事と、日本向けのサイズが少ない事で相場は日本サイドが思っているようには安くならないと思います。

Aバイヤーの考えとしてはトロールギンの販売枠を減らし、道産の紅鮭・時鮭に力を入れていきたいとの事です。

以上ご報告致します。


写真左:ネットで銀を狙う漁師
写真上:漁船から鮭を買い付け工場へ運んで来るテンダーボート
写真右:工場へ搬入される銀鮭
写真左:これがアラスカ産天然銀鮭だ!。
写真上:工場内検量

写真右:グレーズマシン(冷凍鮭に氷の皮膜=グレーズをつける)
写真左:
 近年コスト削減のため日本人テクニシャンが少なくなり、外人がイクラを揉む姿も珍しくなくなりました。
バルディズのハッチェリー

以上、吉田




今シーズンのアラスカ鮭鱒の結果については別の機会に取り上げます。

(北田喜之助)


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