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               築地市場や水産物流通に関する話題、魚や旨い物に関する話題など

FOOMA JAPAN2000
平成12年5月19日

東京ビッグサイトで昨日まで開催されていたFOOMA 国際食品工業展の見学レポート。

会場の東京ビッグサイト

平成12年5月15日〜5月18日

主催:(社)日本食品工業会

 

 大好きな展示会レポートです。今回は昨日まで開催されていた「国際食品工業展」の報告です。
 展示会とは言っても今回は、「焼き魚」を製造する機械と「切り身」の包装機を探しに行く、という具体的な目的があったのでその部分を中心に見てきました。

厨房機械メーカーの大手「株式会社フジマック」さんのブース

 ここへは展示会ごとに毎回おじゃましていますが、今回も見事な展示で感心しました。
 前回の展示会で新製品として紹介されていたスチーム付きのジェットオーブンの実演を行なっていて、私が想像していたとおり、鮭の切り身などは焼き魚でありながらパサパサにならず、うまい具合に焼きあがっているようでした。
 当社にもできるだけ早く導入したいと思っていますが、肝心の加工場の問題などを解決してからになりそうです。
今回の展示会のもうひとつのお目当て、「切り身の真空包装機」です。
 当社の「本漬け」製品「鮭切り身」などは、真空包装製品の場合、現状では全て手作業で包装作業を行なっています。しかし鮭などのパック製品の人気が高まり、さすがに手作業ではつらくなって疲れがでてきました。
 北海道や三陸の加工業者に委託して大量に製造してもらうという手もありますが、築地という消費地のど真ん中の立地を活かす包装のあり方はないかと考えているところです。
 例えば上の焼き魚との組み合わせで、「焼き魚の真空パック」ができれば、加熱するだけで手軽に食べられる焼き魚パックができあがります。(大手牛丼チェーン店ではこの方式で朝定を提供している。)

 この機械は写真のようにかなりサイズが大きなもので、値段も高く(機械のみ一式で約¥15,000,000!!)、もっとコンパクトで手軽なものはないかといろいろ試してみましたが、例えば野菜用の簡単な包装機をテストしたところ魚の切り身ではサイズが小さ過ぎて使えないなど、なかなかピッタリの機械が見付からないというようなこともありました。
 当社では、鮭の切り身の工程は既にロボット化していますので、とりあえずこれとの組み合わせでの活用となりそうです。(この「切り身ロボット」については別途ご紹介します。)
ゼネコン各社のHACCP関連の展示も多彩
写真下:鹿島のハサップ対応工場用のステンレス製「床」
従来のこの種の床材は値段がベラボウに高く、HASSAPを取得するのにどうしても必要な工場が泣く泣く導入するといった類のものでした。これがかなりお安くなったとの事。

 今回の展示会も他の展示会と同様、不況のせいかスケールがやや小さくなり派手さがなくなってきたように感じました。
 反面、出展を続けている企業は、内容のあるしっかりした企業に集約され、かえって充実した印象もありました。
 目的だった「連続真空包装機」と「焼き魚機」は値段はともかく機能的にはそこそこ使えそうな印象でした。食品を加工するこれらの機械は年々進歩改良されていて、うまく使いこなせれば「パッケージ」の切り口から既存の食品を生き返らせる事もできそうに思います。
 実際、加工メーカーなどではこれらの機械をうまく使いこなして、例えばコンビニ向けの商品を次々に開発して売上を伸ばしている企業も多いようです。

 当社はそもそもメーカーではなく、加工といっても簡単な包装や切り身加工、つまり末端のスーパーや外食のお手伝いといった内容で、北海道や三陸などの産地で行なう「産地加工」に対して、「消費地加工」と言う範疇になります。
 このような「消費地加工」のニーズは最近、益々高まっていていますが、特に築地市場の場合その認識と理解が薄いのが現状なのです。
 つい先日、築地市場の中で当社を含め加工業務を行なう業者の会議(地区加協といいます)でもその話題になり、「どうしたら加工機能の必要性が理解してもらえるのか?。」といった議論になりました。
 築地市場の他の業者の場合、店頭で行なう簡単な加工は別にして殆どが販売業務だけのため、自分達の売り場の面積との比較だけで、感情的に加工業者に対する風当たりが強くなっているのが現実なのです。
 また開設者の東京都の予算の問題か、例えば電力や上下水道、電話回線など、加工にどうしても必要なインフラが足りず、機械の導入や更新がままならない現実もあります。電力ひとつとっても、現状より多く使おうとすると大変な時間と労力がかかります。
 先行きどうなるかわからない今の築地に予算は使えないという事かもしれませんが、古いだけならまだしも「不衛生」と言う事になれば致命的です。
 これらのインフラがととのわなければ展示会で見てきたようなすばらしい機械も導入する事ができません。もちろん市場の外に自前の工場を運営するという事も考えてはいますが、せっかくある場内の加工場をもっと活用したいという気持ちも強いのです。
 築地市場の再整備、移転はまだ決着がつかず、場内の加工地域がどうなるか具体的なプランはまだありませんが、ハサップ対応など時代に即した設備を是非実現してもらいたいものです。

(北田喜之助)


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