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築地市場や水産物流通に関する話題、さかなを中心に「おいしいもの」に関する話題など,気の向くままに集めてみます。


鯛は大衆魚?
平成11年7月8日

先日、知り合いの社長から電話があり、「今度養殖タイを売らなければならなくなったので話を聞いて欲しい。」と言う。
 その社長の会社は養殖用の飼料(ペレット)を手広く扱っていて業績も非常に良い会社なのだが、その社長が餌だけでなく魚も扱うことになったという話かと思った。
 ただ当社の場合、活魚、特に「タイ」のような高級魚は専門でもないしどれだけ手伝えるか不安ではあった。  
 そもそも活き鯛のような魚は、高級料亭やレストランなど特別なニーズの商材であり、市場の内外にそれ専門の配送ノウハウ、活魚専用のトラックを持った業者がおり、価格もコストも非常に高い商材というのが我々の認識だった。  

 しかし話を聞いてみると、鯛=高級魚 という認識がかなり違うゾという事が判ってきた。  
 「たい」はこのところの不況のせいもあり、従来の高級料亭のような需要は激減し、価格も安くなっていたのは知っていた。しかし現在の相場は、養殖物の相場は700円台にまで落ちこんでおり、場合によっては600円台という事もあるという事だった。  
 こうなってくると、もはや「鯛」と言えどももはや高級魚とばかり言っておれず、価格的には他の刺身商材と殆ど変わらない価格で提供できるという事になる。  
 ブリやハマチなどばかりでなく、鯛の刺身が盛り合わせに加われば価値はぐっとアップする。  
 近年の養殖は餌の改良など技術も進歩していて、養殖といえども鯛は鯛である、消費者にアピールする事だろう。  
 もっとも、養殖であるので養殖業者の生産コストの制約があり、この安値がいつまで続くかは分らないし、生産者サイドとしては飽くまでも単価の高い「活魚」としての消流の拡大を目指しているようだった。  
 これに対し我々としては、扱い易い「活き〆」の扱いができれば、「伊勢志摩の産直フェア」などお手伝いできるケースもあるかもしれないという話になった。  
 今までウッカリしていたが、鯛=高級魚という先入観を捨てて、チャンスを見て拡販し、おいしい刺身商材をひとつ増やす事ができれば良いと思ったのでした。

(北田喜之助)


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