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築地市場や水産物流通に関する話題、さかなを中心に「おいしいもの」に関する話題など。気の向くままに集めてみます。


市場移転の動きふたたび?
平成11年6月26日

 いきなり大げさなテーマになりましたが、今築地市場の最大の関心事ですので築地市場再整備問題について、これまでの経緯と最近の動きを簡単にまとめてみました。
 ご存知のように現在、築地市場では老朽化した現在の市場をどうするかをめぐって、現在の築地で建て替えをしようとする「再整備派」と、新たに江東区の豊洲地区に移転しようという「移転派」に分かれてもめています。
 築地市場は基本的に開設者は東京都なのですが、都の立場は「市場の業界団体が一致して移転を希望するなら行政も協力する。」というスタンスでした。
 それに対し、肝心な市場の業界団体の意向はどうかといえば、青果、水産大卸、関連、など六団体のうち四団体は移転に賛成であり、残る最大の業界である東卸(我々も含めて市場内の仲卸の組合)だけが、もめにもめた末に、「築地での再整備」を希望する結果となってしまいました。(残る買い出し人組合は、この投票結果に同調した。)
 東卸は千軒近い仲卸業者を抱える築地市場でも最大の業界なのですが、移転に賛成反対をめぐって真っ二つに意見が割れてしまいこれが移転問題の迷走の原因となってしまいました。
 特に問題がこじれた経緯ですが、東卸組合の理事長だった増田誠次氏は頑強に現在地での再整備を主張され、増田氏が母体とする大物(まぐろ)業界の大半などがこれに賛同し、仲卸全員に移転の賛否を問う平成10年12月の投票の結果は再整備派がわずかに多数の結果となり、一旦は築地での再整備という事になっていました。
 これに対し、増田理事長の下の副理事長三人はそろって移転派であり、現在地での再整備は無理であるとして大変な危機感をもっていました。
 そこで4月20日に組合の理事会において、不祥事を理由に理事長を解任するという事態にまで発展し、この争いは今だに尾を引いています。
 ここまでの経緯は新聞報道などで、まぐろ派とこはだ派の対決などと揶揄されていましたので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。
 それ以来、増田氏の解任の有効性をめぐっての法律論争などもありましたが、どうやらここへ来て、伊藤新理事長の体制が徐々に動き出す事ができる状況になりました。
 それにともない移転再整備問題については、現在、公式には築地での再整備を前提として、そのプランをA案〜改正D,E案までいくつもの案を検討するという作業が行われていますが、所詮せまい築地の中での工事となるわけで業界全部が納得できる案などできる筈はありません。
 これは従来の再整備の基本方針の決定がまだ生きているためという事ですが、どう考えても無理なものは無理という結論になる事は明らかであり、伊藤新理事長もそれを承知の上で一旦はそうせざるを得ないという事のようです。
 開設者の東京都も、東卸の新体制が動き出したのを見て、豊洲への移転について従来より積極的な話をするようになり、「都がイニシアチブを取る事も有り得る」と言うまでになっています。
 今年9月頃までに築地の業界全体の意思を統一できれば豊洲への移転も可能性が見えてきたという事です。

 これまでの1年余り、移転再整備をめぐる不毛の内紛で、業界の片隅にいる者として恥ずかしい思いもしました。
 難しい問題であり、結論がどうなるか予断はできませんが、どちらにせよ方向性だけでも早く決まって欲しいと思います。
 市場流通の構造増変化はますます激しく、われわれはスピードのある対応を求められているのですからこれ以上時間を浪費する余裕はないという事です。

(北田喜之助)


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